マスティックは古代から「浄化・真実・霊的明晰」を象徴する樹脂として扱われてきました。特に祈り・誓い・神聖な儀式に用いられ、心を澄ませ、嘘や混乱を払い、霊的な明晰さをもたらす樹脂とされてきました。また、焚くと空間を清め、悪意や不和を遠ざけ、儀式の場を整える力があると信じられています。総じて、マスティックは「心と場を澄ませ、真実と神聖さを呼び込む樹脂」として位置づけられています。
マスティックとは何か
- 【学名】Pistacia lentiscus(レンティスク/マスティック樹)。地中海沿岸に自生し、特にギリシャ・キオス島産が有名。
- 【語源】ギリシャ語のmastichan(噛む)に由来し、古代では「噛む聖なる樹脂」として儀式・医療・香料に用いられた。
- 【特徴】清涼感のある樹脂香、強い浄化力、精神を澄ませる作用を持つ。
- 【種類】涙状の天然樹脂(マスティックガム)、粉末、精油など、用途に応じて使い分けられる。
古代ギリシャ・ローマ
- 神殿の浄化に焚かれ、「真実を語る香り」として誓いの儀式に使用。
- 祈りの前に噛むことで心を澄ませ、神との交信を助けると信じられた。
- 悪意・嫉妬を遠ざける護符として樹脂を袋に入れて携帯した。
【魔術的意味】
- 精神の明晰化・真実の強化
- 神聖な浄化
- 悪意除け・心の安定
中東(古代アラブ・オリエント)
- 祈祷・占いの前に焚かれ、霊的感受性を高める樹脂として扱われた。
- 家の入口に置くと「不和・争い」を遠ざけると信じられた。
- 香油に混ぜることで、心の乱れを鎮め、調和を呼び込むとされた。
【魔術的意味】
- 霊的感受性の強化
- 不和・争いの除去
- 心の調和・鎮静
地中海世界(キオス島・東地中海文化)
- 「聖なる涙」と呼ばれ、神聖な儀式の浄化香として重用。
- 商人が旅の安全と商売繁盛を祈る護符として携帯した。
- 家族の絆を強める香りとして、家庭祭礼に焚かれた。
【魔術的意味】
- 神聖性・儀式の浄化
- 旅の守護・繁栄
- 家庭の調和・絆の強化
中世ヨーロッパ(修道院・秘教)
- 修道院で瞑想前に焚かれ、精神を澄ませる香りとして重視。
- 魔術書では「真実を照らす樹脂」として占い・霊視の補助に使用。
- 悪夢・混乱を払うため、寝室で少量焚かれることがあった。
【魔術的意味】
- 精神の明晰・集中力の強化
- 霊視・占いの補助
- 悪夢除け・心の浄化
北アフリカ(ベルベル・民間信仰)
- 家の守護のために焚かれ、悪霊・不幸を遠ざけるとされた。
- 結婚儀礼で使用され、夫婦の絆と誠実を象徴する香りとされた。
- 旅人の護符として、樹脂を布に包んで携帯した。
【魔術的意味】
- 悪霊払い・家の守護
- 誠実・絆の強化
- 旅の安全
近代西洋(アロマ魔術・心理魔術)
- 瞑想・祈りの前に焚かれ、心を澄ませる香りとして利用。
- 「真実を呼ぶ樹脂」として、自己探求・心理ワークに用いられる。
- 空間の浄化に優れ、他の樹脂(フランキンセンス等)と併用されることが多い。
【魔術的意味】
- 精神の浄化・明晰化
- 自己探求・真実の発見
- 空間の浄化・守護
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