ラブダナムは古代から「深い感情・影の力・顕現」を象徴する樹脂として扱われてきました。特に呪術・祈祷・顕現魔術に用いられ、内なる欲求を形にし、隠された力を引き出す香として重視されました。また、濃厚な香煙は空間に重厚な結界を張り、霊的存在を呼び寄せる媒体として働くと信じられています。総じて、ラブダナムは「影の力を顕現し、願望を物質化へ導く樹脂」として位置づけられています。
ラブダナムとは何か
- 【学名】Cistus ladanifer(ゴジアオイ属の樹脂)。ロックローズ(岩薔薇)から採取される芳香樹脂。
- 【語源】ギリシャ語 ládanon に由来し、古代から「祈祷・呪術の香」として扱われた。
- 【特徴】濃厚で甘く動物的な香り。感情を深め、潜在意識を刺激し、顕現力を高めるとされる。
- 【形状】粘性のある暗褐色の樹脂。香煙は重く、儀式空間を「閉じる」力が強い。
古代地中海世界(ギリシャ・フェニキア・エジプト)
- 神殿儀式で「願望の顕現」を促す香として焚かれた。
- フェニキア人はラブダナムを呪術・契約儀式の香として使用。
- エジプトでは死者の魂を呼び寄せる香としてミイラ製作にも用いられた。
【魔術的意味】
- 願望の顕現・物質化
- 霊的存在の召喚・交信
- 影の力・潜在意識の解放
中世ヨーロッパ(錬金術・儀式魔術)
- 錬金術師が「黒の作業(Nigredo)」の象徴として使用。
- 感情の深層を開き、呪文の力を強める補助香として重視。
- 悪しき霊を遠ざけるよりも、むしろ「呼び寄せる」香として扱われた。
【魔術的意味】
- 影の自己との対話
- 呪術の強化・意図の固定
- 霊的顕現・儀式空間の封印
中東(スーフィズム・民間魔術)
- 深い瞑想状態を誘発する香としてスーフィー儀礼で使用。
- 恋愛・魅惑・官能性を高める香として護符に塗布された。
- 「心の影」を浄化し、真の願望を浮かび上がらせる香とされた。
【魔術的意味】
- 官能性・魅惑・愛の魔術
- 深層心理の浄化
- 真の願望の発見・顕現
北アフリカ(ベルベル・民間呪術)
- 「影の守護者」を呼び寄せる香として呪術師が使用。
- 悪意から身を隠すための「影の結界」を作る煙として焚かれた。
- 願望成就のための護符に樹脂を練り込む習慣があった。
【魔術的意味】
- 影の守護・隠蔽
- 願望成就・呪符の強化
- 霊的保護(攻撃ではなく『隠れる』タイプ)
近代西洋(アロマ魔術・心理魔術)
- 「影のワーク(Shadow Work)」の香として心理魔術で使用。
- 顕現魔術(Manifestation)の前段階として、意図を深める香として焚かれる。
- タロットの「月」「悪魔」「塔」など影のカードの儀式補助として使われる。
【魔術的意味】
- 影の自己の統合
- 顕現魔術の強化
- 深い感情・欲求の解放
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