目には青葉山ほととぎす初がつお

北杜市にある山口素堂の句碑

みめにはあおば やまほととぎす はつがつお

曠野(山本荷兮編1689年)所収。句碑は、山梨県北杜市の「道の駅はくしゅう」内に大小2基あり、大の方は「目には青葉…」、小の方には「目に青葉…」と刻まれている。

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末成歳時記

山口素堂句碑巡り 2017年5月6日

山口素堂の句碑あまりに有名なこの句は、松尾芭蕉とも交流があった山口素堂の句。「目に青葉山ほととぎす初鰹」とされることもあるが、本来はこちらの「目には青葉山ほととぎす初がつお」。素堂家集にも収められており「かまくらにて」の前書がある。その句碑が、海のないこの山梨県北杜市の「道の駅はくしゅう」にあるのは、山口素堂の出身地が甲斐国巨摩郡上教来石村(北杜市)であるから。

この地は、サントリーウィスキー「白州」で有名な水が綺麗な土地。山口素堂も、酒造業を営む家庭に生まれたとの説がある。この句を口遊むと「酒や酒や!」と叫びたくなるのも、そのためか。
いぜれにせよ、目と耳と口で自然を味わい、称える声を句と成す。作句の悪例として取り上げる人もあるが、これぞ俳句の神髄。神の造形物を愛で、人生を謳歌すること!

ところで、ここの句碑は2基並立しており、大きい方には昭和58年6月建立とある。何と書は田中角栄、世話人は金丸信。政界の大物が、島口完氏の営む山梨県内のドライブインに設置したものというが、今はそのドライブインも閉鎖となり、国道20号線沿いに平成12年にオープンした道の駅はくしゅうに移設されている。十年で移り変わる世にあって、句は、300年間も輝きを失っていない。

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